1.十勝圏道立公園広域公園の概要2.道立公園のいままでとこれから3.事業プログラム4.基本プラン
5.道立公園の歴史6.鳥瞰図7.実験水路8.資料室


7.実験水路



計画を現場で確認しながら検証し、設計にフィードバックするという考え方(ダイナミックデザインプロセス)にもとづいて行われた水路の流下実験。計算上はかなり浸透すると見られた水が、それほど浸透せずに流れることが確認された。工事の木工量を減らすことができ、環境に与える影響の低減と工費の節約の両面で大きな収穫が得られた。

実験水路写真1 公園中心部を掘削した実験水路。実験水路は自然な流れを復元するために、設計したとおりに溝を掘るのではなく、水が流れた水筋に溝を掘る手順で行ないました。だから、上から見ると人工水路と言よりも、自然河川そのものです。
実験水路の多くの箇所は、非常にゆっくり流れています。ゆっくり流れるのは公園内の傾斜が緩いことを示しています。現在はゆっくり流れることで、水質悪化が起きないかを検討しています。 実験水路写真2
実験水路写真3 公園内には大きな池をつくることを検討しています。この写真は大きな池をつくる前に小さな池をつくって、実際に水がたまるかを実験しているところです。
公園内の段丘よりに湿地があります。この湿地は面積的に小さいのですが、湿地のもつ生息場所としての重要性を考慮し、湿地を拡大する計画を検討中です。この写真は湿地を拡大するために、地盤を低く掘こんだ実験です。中に島をつくって、多様な植物が入ってくるようにしています。 実験水路写真4
実験水路計画地図

実験水路は、将来的に公園に計画している人工水路が実現可能かをチェックするものです。上流側に井戸を掘って、そこから水を流し、水が流れた道筋を水路とする計画です。その他にも池の造成や湿地の拡大などの計画を、試験的に実験しています。